「懲戒処分」とは
「懲戒処分」とは、企業・職場などので、秩序維持のために一定の規則を定め、違反をした者に科せられる制裁です。使用者は懲戒処分などの制裁の規則を定める場合は就業規則に記載して労働者に周知する必要があります。
一般企業に勤務する労働者だけではなく、公務員にも懲戒処分が定められていますが今回は一般企業に勤務する労働者を対象とした懲戒処分の「戒告」について解説します。
「懲戒処分」の種類
「懲戒処分」の種類は、戒告(かいこく)、譴責(けんせき)、減給、出勤停止、降格、諭旨(ゆし)解雇、懲戒解雇の7種類あります。
数字が多い懲戒処分ほど重たい処分です。
- 戒告(かいこく)
- 譴責(けんせき)
- 減給
- 出勤停止
- 降格
- 諭旨(ゆし)解雇
- 懲戒解雇
「戒告(かいこく)」とは
「戒告」とは労働者が行ってしまった過失、違反などに対して文章もしくは口頭で厳重注意を伝え将来を戒めるための処分で、懲戒処分の1つです。
就業規則にもよりますが、複数回遅刻を繰り返し改善が見られない場合に「戒告」を行う場合があります。
「戒告(かいこく)」と「譴責(けんせき)」の違い
「戒告」と「譴責」の違いは過失や違反をした労働者から始末書を提出させるかどうかの違いがあります。
「譴責」とは労働者が行ってしまった過失、違反などに対して始末書を提出させ、厳重注意を行うことで将来を戒めるための処分で、懲戒処分の1つです。
懲戒処分は就業規則の相対的必要記載事項
懲戒処分など制裁を定めをする場合は、相対的必要記載事項として就業規則に明記しないといけないことが、労働基準法第89条9項で定められています。
労働基準法 第八十九条
常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
就業規則が効力を発揮するにはただ定めるだけではなく次の点にも注意が必要です。
- 法令・労働協約に違反していないこと(労働基準法第92条)
- 各作業所の見やすい場所への掲示、備え付け、書面の交付などによって労働者に周知すること(労働基準法第106条)
就業規則の相対的必要記載事項
就業規則の相対的必要記載事項は次の10つが定められています。
- 退職手当(適用される労働者の範囲、計算要素、計算方法、一時金か年金かの支給方法と支給時期)
- 退職手当を除く一時金、臨時の手当
- 最低賃金額
- 食費・作業衣・作業用品などの負担
- 安全及び衛生に関すること
- 職業訓練(訓練の種類、時期、対象者、訓練中の処遇)
- 業務上及び通勤途上の災害補償、業務外の傷病に関すること
- 表彰(表彰の種類、事由、手続き)
- 制裁(制裁の種類、事由、手続き)
- 休職、出向、出張旅費など
就業規則で定める戒告の例
就業規則で定める戒告の例としては次のような場合があります。
- 正当な理由なく無断欠勤が 日以上に及ぶとき
- 正当な理由なくしばしば欠勤、遅刻、早退をしたとき
- 過失により会社に損害を与えたとき
- 素行不良で社内の秩序及び風紀を乱したとき
- その他この規則に違反し又は前各号に準ずる不都合な行為があったとき
就業規則を作成する時はまずは顧問社会保険労務士へ相談してください。
「戒告」など懲戒処分によるボーナスや退職金の減額
「戒告」など懲戒処分によるボーナスや退職金を減額に関してですが、懲戒処分の中でも最も処分が軽いのが「戒告」になります。懲戒処分の種類ごとに段階的にボーナスや退職金を減額する等の基準を定めるなどの方法もできないとは言えませんが、基本的には減額を行うのは避けた方が無難と言えるでしょう。
、もちろん他の考慮要素も踏まえてではありますが、
「戒告」など懲戒処分の場合は転職時に履歴書に記載する必要があるのか
「戒告」など懲戒処分の場合は転職時に履歴書に記載する必要はありません。
ただし履歴書には記載しなくてもいいですが、転職先の方から懲戒処分を受けたことがありますか?と聞かれて虚偽の解答をするのは良くありません。
まとめ:懲戒処分の「戒告(かいこく)」とは?ボーナス、退職金、転職への影響・譴責(けんせき)との違い・就業規則への定め方を解説
今回は懲戒処分の「戒告(かいこく)」について解説しました。
戒告は懲戒処分の中でも一番処分が軽いものになっていました。懲戒処分などの制裁を行う場合は、事前に就業規則で制裁規定を定め、労働者に周知しておく必要がありますので正しい手順でおこなっていきましょう。

