「雇用保険適用事業所設置届」とは

「雇用保険適用事業所設置届」とは「雇用保険適用事業所」となった場合にハローワークへ届出するための書類です。
「雇用保険適用事業所」とは
「雇用保険適用事業所」とは「雇用保険へ加入義務が生じた事業所」です。
事業主は常用労働者を1人でも雇用した場合、強制的に雇用保険に加入する義務が生じます。そして雇用保険に加入する義務が生じて雇用保険適用事業所となった場合に、その旨をハローワークへ届出を行う必要があります。
雇用保険とは
「雇用保険」とは政府が管掌する保険制度で、雇用に関する総合的な機能をもった制度です。「失業等給付」「育児休業給付」「雇用二事業」の3つの事業があり、失業時の所得保障や、再就職の促進、介護や育児休業時の所得保障、助成金などを目的としています。
雇用保険の3つの事業
- 「失業等給付」…失業時の所得保障や、再就職の促進などを目的とした事業
- 「育児休業給付」…育児休業時の所得保障を目的とした事業
- 「雇用二事業」…雇用調整助成金や人材育成支援助成金などの雇用の安定や能力開発に関する事業
雇用保険の適用事業所が行う必要のある手続まとめ
雇用保険の適用事業所は「雇用保険法に関する手続き」「労働保険の保険料の徴収等に関する法律に関する手続き」の2つの法律で定められている手続きを行う必要があります。
そのため適用事業所についての提出書類は「雇用保険の提出書類」「労働保険の提出書類」があります。
| 区分 | 届出書類 |
|---|---|
| 労働保険の提出書類 | 労働保険保険関係成立届 |
| 労働保険の提出書類 | 労働保険概算保険料申告書(納付書) |
| 雇用保険の提出書類 | 雇用保険適用事業所設置届 |
| 雇用保険の提出書類 | 雇用保険被保険者資格取得届 |
「労働保険の提出書類」に関しては、事業所の事業区分(一元適用事業・二元適用事業)によって提出先と提出書類が異なりますのでご注意ください。
一元適用事業所・二元適用事業所とは
常用労働者を1名でも雇用すると、原則として雇用保険の適用事業所となりますが、雇用保険の他に労災保険という制度があり、雇用保険と労災保険を総称して労働保険といいます。 雇用保険、労災保険の保険給付は各制度から給付されますが、各保険料の徴収等はは雇用保険、労災保険を労働保険として一元的にとりまとめて扱われています。
一元的にとりまとめて扱われる事業所を一元適用事業所といい、一般的な事業所は一元適用事業所となりますので今回は一元適用事業所の場合で解説しています。
「雇用保険適用事業所設置届」の書き方
「雇用保険適用事業所設置届」の書き方を各項目ごとに画像付きで説明していきます。
申請先と届出年月日
- 申請先…所轄の公共職業安定所の名前を記入
- 届出年月日…申請日を記入
法人番号
- 法人番号…13桁の法人番号を記入
- 個人事業主の場合は不要
事業所の名称(カタカナ)・事業所の名称(漢字)
- 事業所の名称(カタカナ)…数字は使用しないで、カタカナと「-」記号のみで記入
- 事業所の名称(漢字)…漢字、カタカナ、ひらがな、英数字で記入
- 個人事業主の場合は屋号のほか事業主の氏名を記入が必要(例 ヤマダケンセツ ヤマダ タロウ)
郵便番号・事業所の所在地(漢字)
- 郵便番号…郵便局を記入
- 事業所の所在地(漢字)…1行目に特別区名、市名、郡名、町村名を記入。
2行目に丁目、番地のみを記入。
3行目にビル名、マンション名等が入る場合は記入。
- 都道府県名は記入しない
- 左詰めで記入
事業所の電話番号・設置年月日・労働保険番号
- 事業所の電話番号…電話番号を記入
- 設置年月日…雇用保険の適用事業になった年月日を記入(原則は労働者を雇い入れた日)
- 労働保険番号…労働保険保険関係成立届を監督署へ提出した時の事業主控えに記載された労働保険番号を記入
- 先に労働基準監督署へ労働保険保険関係成立届を提出する必要があります。
事業主欄(住所・名称・氏名)
- 住所…事業所の住所を記入
- 名称…事業所の名称を記入
- 氏名…事業主の氏名を記入
- 法人の場合は役職も記入
事業の概要・事業の開始年月日
- 事業の概要…事業の概要を記入
- 事業の開始年月日…事業の開始年月日を記入
- 法人の場合は原則として設立年月日を記入
常時使用労働者数・雇用保険被保険者数・賃金支払関係・雇用保険担当課名・社会保険加入状況
- 常時使用労働者数…その年度の1日の平均従業員数の見込みを記入
(1日の平均従業員数=年間延労働者数÷年間の所定労働日数) - 雇用保険被保険者数…「一般」には雇用保険被保険者のうち一般被保険者数、高年齢被保険者数及び短期雇用特例被保険者数の合計数を記入。「日雇」には日雇労働被保険者数を記入
- 賃金支払関係…賃金の締切日と賃金の支払日を記入
- 雇用保険担当課名…雇用保険の担当課や係を記入
- 社会保険加入状況…健康保険、厚生年金、労災保険の加入状況を記入
事業所印影・事業主印影・略図(最寄駅またはバス停から事業所への道順)
- 事業所印影…事業所の印鑑で押印
- 事業主印影…事業主の印鑑で押印
- 略図…最寄駅またはバス停から事業所への道順を略図で記入
「雇用保険適用事業所設置届」の記入例
「雇用保険適用事業所設置届」の記入例は次のとおりになります。「雇用保険適用事業所設置届」は表面と裏面に記入箇所がありますのでご注意ください。
「雇用保険適用事業所設置届」の表面の記入例

「雇用保険適用事業所設置届」の裏面の記入例
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「雇用保険適用事業所設置届」のダウンロード方法
雇用保険適用事業所設置届はハローワークの公式サイトからダウンロードすることが出来ます。
ハローワーク公式サイトで雇用保険適用事業所設置届のPDFのダウンロードの流れ
ハローワークの公式サイトの下段に利用上の注意がありますので確認の上、同意するにチェックを入れる。
「様式のみ印刷」「内容を入力して印刷」が選択できますので何も入力していないまっさらな雇用保険適用事業所設置届をダウンロードしたい場合は「様式のみ印刷」を選択してください。
ご利用のブラウザで雇用保険適用事業所設置届の最新のPDFデータがダウンロードされています。PDFを閲覧するにはAdobe Readerというソフトが必要になります。Adobe Readerは無料で配布されていますのでご利用ください。
「内容を入力して印刷」を選択するとブラウザ上で各項目を入力し、入力したものが雇用保険適用事業所設置届の書式に反映されたものをダウンロードすることもできます。手書きの必要がありませんので非常に便利なので是非ご利用ください。
「雇用保険適用事業所設置届」の添付書類
「雇用保険適用事業所設置届」の添付書類は次の4種類になります。
- 雇用保険被保険者資格取得届
- 労働保険保険関係成立届の事業主控(労働基準監督署受理済みのもの)
- 事業所の実在、事業の種類、事業開始年月日、事業経営の状況、他の社会保険の加入状況を証明することができる書類
- 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿(タイムカード等)
雇用保険被保険者資格取得届とは
雇用保険被保険者資格取得届とは、雇っている労働者を雇用保険の被保険者とするための手続きを行うための届出書類です。
雇用保険適用事業所設置届が事業所を雇用保険の適用事業所とするための手続きを行うための届出書類ですが、そこで働いている労働者も同時に雇用保険の被保険者となりますのでそのために届出が必要になります。
雇用保険適用事業所設置届と雇用保険被保険者資格取得届は提出期限は異なりますが、労働者を雇うことで雇用保険適用事業所となり、結局、「雇用保険適用事業所設置届」と「雇用保険被保険者資格取得届」はどちらも提出することになりますので併せて提出をしてください。
労働保険保険関係成立届の事業主控(労働基準監督署受理済みのもの)
労働保険保険関係成立届とは、労働保険の適用事業所が労働者の労働保険の加入手続きに必要な届出書類です。
労働保険関係成立届は、事前に労働基準監督署へ提出する必要があり、労働基準監督署が受理すると労働保険関係成立届の事業主控えをもらえますので、その労働保険関係成立届の事業主控えを雇用保険適用事業所設置届の届出の時に添付してください。
事業所の実在、事業の種類、事業開始年月日、事業経営の状況、他の社会保険の加入状況を証明することができる書類
その他の添付書類として、事業所の実在、事業の種類、事業開始年月日、事業経営の状況、他の社会保険の加入状況を証明することができる書類が必要となります。法人の場合と個人事業主の場合で必要な書類が異なりますのでご注意ください。
法人の場合
- 登記事項証明書
- 事業許可証
- 工事契約書
- 不動産契約書
- 源泉徴収簿
- 他の社会保険の適用関係書類等のいずれか確認できる書類を添付
事業所の所在地が登記されたものと異なる場合には、事業所の所在地が明記されている書類(公共料金の請求書、賃貸借契約書等)が必要となります。
個人事業主の場合
- 事業許可証
- 工事契約書
- 不動産契約書
- 源泉徴収簿
- 他の社会保険の適用関係書類等のいずれか確認できる書類を添付
必要に応じて、公共料金等の請求書又は領収書、税務関係書類、事業主の世帯全員の住民票の写しのいずれかの書類が必要となります。
「雇用保険適用事業所設置届」の提出期限
「雇用保険適用事業所設置届」の提出期限は「義務が生じた日(労働者を雇い入れた日)の翌日から起算して10日以内」です。
「雇用保険適用事業所設置届」の提出先
「雇用保険適用事業所設置届」の提出先は「所轄の公共職業安定所(ハローワーク)」です。
添付書類で紹介した雇用保険被保険者資格取得届と労働保険保険関係成立届の提出期限も含めて提出期限と提出先をまとめた表は次のとおりです。
労働保険関係成立届をまず労働基準監督署へ提出し、その後に労働保険関係成立届の事業主控えを添付して、雇用保険適用事業所設置届と雇用保険被保険者資格取得届を公共職業安定所へ提出する流れとなります。
| 書類の種類 | 提出期限 | 提出先 |
|---|---|---|
| 労働保険保険関係成立届 | 保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内 | 所轄の労働基準監督署 |
| 雇用保険適用事業所設置届 | 労働者を雇い入れた日の翌日から起算して10日以内 | 所轄の公共職業安定所 |
| 労働保険保険関係成立届の事業主控え | 雇用保険適用事業所設置届の届出時に添付 | 所轄の公共職業安定所 |
| 雇用保険被保険者資格取得届 | 資格取得の事実があった日の翌月10日まで | 所轄の公共職業安定所 |
「雇用保険適用事業所設置届」の個人事業主の場合の記入例
「雇用保険適用事業所設置届」の個人事業主の場合の提出方法も法人の場合と同様です。「雇用保険適用事業所設置届」の箇所に個人事業主の場合の書き方も注釈を入れていますが、事業所の名称の記入欄は屋号のほか事業主の氏名を記入が必要になりますのでご注意ください。(記入例:ヤマダケンセツ ヤマダ タロウ)
「雇用保険適用事業所設置届」の事業主控の再発行の方法
「雇用保険適用事業所設置届」の事業主控の再発行の方法は、「雇用保険各種再交付申請書」を記入して所轄の公共職業安定所へ提出してください。
「雇用保険適用事業所設置届」のe-Gov 電子申請の方法
「雇用保険適用事業所設置届」のe-Gov 電子申請で届出することも可能です。
すでにe-Govをご利用の方は次のリンク先から申請を行うことが可能です。
e-Govや電子申請をまだ行なったことがないという方は別の記事で詳しく解説していますのでそちらを参考にしてください。
まとめ「雇用保険適用事業所設置届」書き方を解説!記入例・添付書類・ダウンロード方法・期限・再発行・事業主控え・電子申請・個人事業主の場合についても紹介
今回の記事では「雇用保険適用事業所設置届」書き方を解説しました。
「雇用保険適用事業所設置届」とは労働者を1名でも雇入れて雇用保険の適用義務が生じたときに届出をする書類となり、まずは先に労働保険保険関係成立届を労働基準監督署へ届出を行い、その事業主控えとそして雇用保険被保険者資格取得届とあわせて公共職業安定所へ提出する必要があります。









