社会保険の電子申請のやり方を解説「gBizID・e-Gov・届出作成プログラム」流れ・アカウント取得・電子申請義務化も紹介!

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社会保険の届出に関して、大企業に義務化され、注目されている電子申請。

大企業以外でも、紙での申請よりも、手軽で早く出来るので電子申請は非常に便利です。

ただ、電子申請ってややこしい、そう思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は社会保険の電子申請のやり方を解説していきます。

目次

社会保険の電子申請のやり方

まずは、社会保険の電子申請のやり方は大きく分けると「3ステップ」です。

  1. 電子申請に必要なアカウント取得(gBizID もしくは 電子証明書)
  2. 届書データの作成(e-GOV もしくは 届書作成プログラム もしくは 労務管理ソフト)
  3. 申請をする(e-GOV もしくは 届書作成プログラム

社会保険の電子申請の全体像

社会保険の電子申請のやり方はこのような全体像になっています。

「届出プログラム」で作成・申請できる届出の種類は「主たる届出のみ」になっている点は注意ですね。

社会保険の電子申請のやり方

電子申請の「アカウント取得」

社会保険の電子申請のやり方のステップ1つ目は「アカウント取得」です。

アカウント取得の方法は次の2種類があります。

  1. gBizID
  2. 電子証明書

gBizID

「gBizID」とは1つのアカウントで複数の行政サービスにアクセスするためのIDで電子申請が非常に簡単になります。

gBizIDにも2種類あり事業主用の「gBizIDプライム」と人事管理者などの事業主代理人用の「gBizIDメンバー」というものがあります。

  • gBizIDプライム(事業主)
  • gBizIDメンバー(事業主代理人)

電子証明書

「電子証明書」とは「署名されたファイルの本人性を証明するもの」で書面申請の場合の印鑑証明書に相当するものです。

「電子証明書」は認証局と呼ばれる発行機関(官公庁、民間の認証局が発行)から取得できます。

社会保険の電子申請に利用できる電子証明書

種類区分
商業登記に基づく電子認証制度(電子認証登記所)法人
AOSignサービス及び法人認証カードサービス(日本電子認証株式会 社)法人・個人
TOiNX電子入札対応認証サービス(東北インフォメーション・システムズ株 式会社)法人
TDB 電子認証局サービス TypeA(株式会社帝国データバンク)法人・個人
セコムパスポート for G-IDサービス(セコムトラストシステムズ株式会社)法人・個人
DIACERTサービス/DIACERT-PLUSサービス(三菱電機インフォメーショ ンネットワーク株式会社)法人・個人
公的個人認証サービス(地方公共団体)個人
e-Probatio PS2サービス(株式会社NTTネオメイト)法人・個人
政府認証基盤(GPKI)の政府共用認証局(官職認証局)
地方公共団体組織認証基盤(LGPKI)の組織認証局地方公共団体
e-Probatio PSAサービス(株式会社NTTネオメイト)法人・個人
参考資料:電子証明書の取得のやり方(21ページ〜24ページ)

※電子証明書を取得するには、費用もかかります。証明期間が定められており、手数料が必要となりますので、詳細は各認証局のHPをご確認ください。

ステップ2:届書データの作成

社会保険の電子申請のやり方のステップ2つ目は「届書データの作成」です。

届書データの作成の方法は3種類があります。

  • e-GOVで申請時に直接入力
  • 届書作成プログラムで届書データ(CSV)を作成
  • 労務管理ソフトで届書データ(CSV)を作成

e-Govで申請時に直接入力

社会保険の電子申請は、CSVでの届書データを使用せずに、e-Govで申請時に直接入力する事も可能です。

「e-Gov」とは、デジタル庁が運営する総合的な行政ポータルサイトです。年金事務所に行う各種申請手続きや届出をご自身のパソコンからオンラインで行うことができます。

届書作成プログラムとは違い、申請出来る届書の種類も、主たる届書に限定されずほとんど全ての社会保険の電子申請に対応しています。

社会保険の申請手続き、届出に限らず、約270種類の手続きを行う事が出来ます。

届書作成プログラムで届書データ(CSV)を作成

「届書作成プログラム」とは、届出書を簡単に作成・申請できるプログラムです。

日本年金機構のホームページ無料でダウンロードすることができます。

届書作成プログラム対応届書

「届書作成プログラム」は全ての届書に対応していなく、対応している届書は次の「主たる届書のみ」になります。

  • 資格取得届
  • 資格喪失届
  • 算定基礎届
  • 月額変更届
  • 賞与支払届
  • 被扶養者(異動)届
  • 国民年金第3号被保険者関係届のみ対応

参考資料:届書作成プログラム操作説明

「届書作成プログラム」の詳細説明が掲載されているPDFはこちらです。

参考動画:届書作成プログラム操作説明①

参考動画:届書作成プログラム操作説明②

労務管理ソフトで届書データ(CSV)作成

社会保険の電子申請は現在ご利用している労務管理ソフトが対応している場合、現在ご利用している労務管理ソフトでも届書データの作成は可能です。

詳細は、ご利用されている労務管理ソフトのサポートセンターへお問い合わせをして下さい。

ステップ3:電子申請をする

社会保険の電子申請のやり方のステップ3つ目は「電子申請をする」です。

電子申請の方法は2種類があります。

  • e-GOVで電子申請
  • 届書作成プログラムで電子申請

e-Govで電子申請

社会保険の電子申請の種類として、「e-Gov」を利用しての電子申請があります。

「e-Gov」は、3種類の方法で申請が可能です。

  1. 直接入力方式
  2. CSVファイル添付方式
  3. API利用方式

直接入力方式

「e-Gov」のサイトで、情報を入力して1件1件、申請を行う方法です。

申請出来る届書の種類も、社会保険関係で約80種類と、ほど全てに対応しているのが強みです。

CSVファイル添付方式

「e-Gov」のサイトで申請を行う際に、「届書作成プログラム」や「労務管理ソフト」を利用し作成した届書データ(CSVデータ)を添付ファイルとして申請を行う方法です。

1件の手続きを行う際に、複数人の対象者を一度に設定して申請をすることが可能な方法です。

CSVファイル添付方式に対応している届書の種類は、以下の7種類のみになっていますのでご注意ください。

  1. 資格取得届
  2. 資格喪失届
  3. 算定基礎届
  4. 月額変更届
  5. 賞与支払届
  6. 被扶養者(異動)届
  7. 国民年金第3号被保険者関係届

API利用方式

e-GovとAPI連携されている、市販の労務管理ソフトを使用しての電子申請となります。

詳しくは、ご利用されている労務管理ソフトのサポートセンターへお問い合わせ下さい。

参考動画:e-Govを利用して電子申請

届書作成プログラムで申請

社会保険の電子申請の種類として、「届書作成プログラム」を利用しての電子申請があります。

ステップ2で作成した「届書データ(CSV)」を、届書作成プログラムに設定し、申請します。

設定できる、「届書データ(CSV)」は2種あります。

  1. 届書作成プログラムで作成した「届書データ(CSV)」
  2. 労務管理ソフトで作成した「届書データ(CSV)」

届書作成プログラムで作成した「届書データ(CSV)」を設定して申請する

ステップ2で「届書作成プログラム」で作成した「届書データ(CSV)」をそのまま「届書作成プログラム」で申請します。仕様のチェックなどが必要なく、安心です。

労務管理ソフトで作成した「届書データ(CSV)」を設定して申請する

ステップ2で「労務管理ソフト」で作成した「届書データ(CSV)」を「届書作成プログラム」で申請します。

異なるソフトの為、仕様のチェックが必要となります。

「届書作成プログラム」の「仕様チェック」の機能から、労務管理ソフトで作成した届書データ(CSV)のチェックを行う事が出来ます。

社会保険「電子申請義務化」

2020年4月から「資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人」などは社会保険の手続きに関して「電子申請が義務化されました」。

対象ではない企業は引き続き紙での申請が可能ですが、電子申請は慣れてくると非常に便利なのでぜひご利用してください。 

社会保険の電子申請のやり方:まとめ

今回の記事は、社会保険の電子申請のやり方のご紹介でした。

早く電子申請をしてみたいけど、情報がまとまっていない、全体像が分からなくて、整理が出来ずに取り組み出来ていなかったという方も多いのではないでしょうか?

ぜひ、今回の「社会保険の電子申請のやり方」の記事を参考に社会保険の電子申請を取り組んでみて下さい。

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