失業保険はいくらもらえる?計算方法を解説

失業保険_いくらもらえる_計算

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雇用保険に加入している方が、離職して一定の要件を満たした場合にもらうことが出来る失業保険。

失業保険は失業中の生活保障となりますが、失業保険の計算方法は複雑なため、いくらもらえるか分からないという方も多いのではないでしょうか?

今回の記事では失業保険はいくらもらえるのか、計算方法を解説した記事になります。

失業保険(基本手当日額)の早見表も掲載しているのでぜひ参考にして下さい。

目次

失業保険はいくらもらえる?計算方法はこちら

失業保険_いくらもらえる_計算

失業保険はいくらもらえるのかを計算する方法はこちらです。

失業保険の計算方法
STEP1
賃金日額を算出 離職の日以前6ヶ月の賃金総額÷180日
※賞与は含めない
STEP2
賃金日額の上限・下限を確認 上限額、下限額に抵触していたらその限度額に変換
(以下の表1を参照)
STEP3
基本手当日額を算出 賃金日額と年齢に応じた給付率をかける
(以下の表2を参照)
STEP4
基本手当日額の上限・下限を確認 上限額、下限額に抵触していたらその限度額に変換
(以下の表3を参照)
STEP5
所定給付日数を確認 基本手当日額×所定給付日数分が支給される
(以下の表を参照)
STEP6
28日毎にハローワークで失業認定を受け、期間内で失業した日数分が支給

【表1】賃金日額の上限額・下限額

賃金日額を算出した後に、賃金日額の上限額・下限額に抵触していないか確認する必要があります。

離職時の年齢によって上限額が変わりますのでご注意下さい。

離職時の年齢 下限額 上限額
30歳未満 2,577円 13,520円
30~44歳 15,020円
45~59歳 16,530円
60~64歳 15,770円

下限額は年齢によらず全年齢で同じ金額になっています。

賃金日額の上限額・下限額に抵触していた場合の賃金日額は上限額・下限額が賃金日額となります。

【表2】賃金日額と年齢に応じた給付率

上限額・下限額を確認して賃金日額が決定したら、賃金日額と年齢に応じた給付率を確認します。

賃金日額 給付率
2,577円以上4,970円未満 80%
4,970円以上12,240円以下 80%~50%
(60歳以上65歳未満の場合は80%〜45%)
12,240円超16,530円以下 50%
(60歳以上65歳未満の場合は45%)

賃金日額に確認した給付率をかける事で失業保険の日額(基本手当日額)が算出されます。

【表3】基本手当日額の上限額・下限額

失業保険の日額(基本手当日額)が算出されたら、その基本手当日額の上限額・下限額に抵触していないかを確認します。

離職時の年齢 下限額 上限額
29 歳以下 2,061円 6,760円
30~44 歳 7,510円
45~59 歳 8,265円
60~64 歳 7,096円

賃金日額の上限額・下限額の時と同様に、上限額・下限額に抵触していたらその上限額・下限額が基本手当日額となります。

失業保険の金額の自動計算サイト2選

失業保険の金額を自動で計算してくれるサイトもありますのでご活用して下さい。

Ke!san 生活や実務に役立つ計算サイト「雇用保険の給付額(失業給付金)の計算

ハローワーク情報サイト~ハロワのいろは~「失業保険(失業給付額)を自動計算する

基本手当日額の早見表 〜令和3年〜

基本手当日額の早見表はこちらになります。

令和3年度の賃金日額の上限額・下限額を適用しています。

【テキストver】基本手当日額の早見表 〜令和3年〜

対象年齢 賃金日額 給付率 基本手当日額
全年齢 2,577円(下限額) 80% 2,061円
全年齢 3,000円 80% 2,400円
全年齢 4,000円 80% 3,200円
全年齢 5,000円 79.8% 3,993円
全年齢 6,000円 75.7% 4,544円
全年齢 7,000円 71.6% 5,013円
全年齢 8,000円 67.4% 5,399円
全年齢 9,000円 63.3% 5,703円
全年齢 10,000円 59.2% 5,924円
全年齢 11,000円 55.1% 6,062円
全年齢 12,000円 50.9% 6,118円
30歳未満上限額 13,520円 50% 6,500円
30~44歳上限額 15,020円 50% 7,000円
60~64歳上限額 15,770円 50% 7,500円
45~59歳上限額 16,530円(上限額) 50% 8,265円

【画像ver】基本手当日額の早見表 〜令和3年〜

基本手当日額_早見表

賃金日額が上がるにつれて給付率が下がっているのがわかりますね。

別の記事に基本手当日額の早見表を掲載していますので参考にしてみてください。

パートの失業保険の計算方法は?

パートの失業保険の計算方法はどのようになるのかを確認していきましょう。

結論、パートの失業保険の計算方法は、正社員の失業保険の計算方法と同じになります。

ただ正社員と異なるのは、失業保険をもらう為には一定期間、雇用保険の被保険者である必要があります。

正社員は、原則として雇用保険の被保険者となりますが、パートの場合は雇用保険の被保険者の要件を満たしておらず、失業保険をもらえない可能性があります。

雇用保険の被保険者の要件は次の2つのどちらにも該当する場合になります。

  • 31日以上雇用される事が見込まれる
  • 週20時間以上労働する

週20時間以上となりますのでシフト上、1日6時間の週3日勤務の場合は週18時間となりますので雇用保険の被保険者に該当しません。

気なる方はお勤めの会社に雇用保険の被保険者となっているかを確認して下さい。

失業保険は何回もらえるのか?一度もらうとリセットされます。

失業保険をもらうためには「受給資格」という、失業保険をもらえる資格が必要になります。

失業保険の「受給資格」は1回の離職につき、「1年間の受給期間」という期限があります。

その「1年間の受給期間」の中で、失業していなかった(仕事ができなかった)日分の基本手当日額を所定給付日数(90日〜330日)分をもらう事が出来ます。

仮に「受給期間」の中でまた再就職してすぐに離職しても、新たに失業保険の受給資格を得ていなく、1年間の受給期間内であれば、残りの基本手当の所定給付日数(90日〜330日の残りの日数)分を続きから受け取る事も出来ます。

  • 失業保険は、1つの離職に対して「受給資格」(1年間の受給期間という期限)
  • 1年間の受給期間の中で所定給付日数を限度に仕事に就けなかった日分の失業保険をもらえる

そしてこの1年間の受給期間が過ぎるか、もしくは期間内で所定給付日数分の失業保険を全てもらってしまうと受給資格は喪失します。

この受給資格はその後すぐに離職しても、何回ももらえるわけではありません。

なぜすぐ離職すると失業保険をもらえないのか?失業保険の受給資格の要件

失業保険の受給資格をもらう要件は次のようになっています。

  • 離職の日以前2年間で、通算して12ヶ月以上 被保険者期間がある事
  • 賃金の支払いが11日以上あった1ヶ月を被保険者期間1ヶ月とする

つまり一度失業保険の受給資格を得て、その後受給資格を喪失すると、一度受給資格がリセットされます。

そのため新しく12ヶ月以上働かないと、次の受給資格をもらう事は出来ません。

短期間で離職をして失業保険を何度ももらうという事は出来ないという事ですね。

ちなみに12ヶ月以上経過していなくても契約満了などの理由や正当な理由がある離職の場合は6ヶ月以上経過していれば受給資格をもらう事が出来る場合もありますので、別の記事も参考にしてみて下さい。

失業保険の所定給付日数(90日〜330日)が終わったら

受給資格の受給期限は原則として1年間となっていますが、所定給付日数分の失業保険をもらうい終わった場合も受給資格は喪失します。

所定給付日数は次のようになっています。

受給資格には「一般受給資格」「特定受給資格者」「特定理由離職者」という受給資格区分があり、それぞれ所定給付日数が違いますのでご注意下さい。

一般受給資格者の所定給付日数

一般受給資格者の所定給付日数
被保険者であった期間 1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢 90日 120日 150日

特定受給資格者・特定理由離職者の所定給付日数

特定受給資格者・特定理由離職者の所定給付日数
被保険者であった期間 1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳上35歳未満 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

自己都合退職でも失業保険をすぐもらう方法

今回は失業保険はいくらもらえるのか計算方法を解説していますが、自己都合退職の場合に失業保険をすぐもらう方法があります。

詳しくは別の記事を参考にしてみて下さい。   

まとめ:失業保険はいくらもらえる?計算方法を解説

今回の記事は失業保険はいくらもらえるか、計算方法を解説した記事でした。

早見表や所定給付日数の一覧も掲載しているのでぜひ参考にしてみて下さい。

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