「国民年金第3号被保険者関係届」の書き方・記入例|どこでもらう・提出先・添付書類・提出期限・様式のダウンロード・e-Gov電子申請のやり方を紹介

届出書類の書き方・労働問題」社労士に無料相談

CONTACT

社会保険労務士事務所 NEUTRALへのご相談はお問合せフォームよりお気軽にお問合せください。

目次

「国民年金第3号被保険者関係届」とは

「国民年金第3号被保険者関係届」とは年齢や婚姻、収入の変化などによって「国民年金第3号被保険者」に該当したもしくは非該当になった場合等に「国民年金第3号被保険者」の配偶者の第2号被保険者の事業主を経由して、事務センターや年金事務所へ届出をするための届出書類です。

「健康保険被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」との違い

同じような書類として「健康保険被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」がありますが、「国民年金第3号被保険者」の配偶者の第2号被保険者が加入している健康保険は全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合は「健康保険被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」の届出が必要です。

「国民年金第3号被保険者」の配偶者の第2号被保険者が加入している健康保険が健康保険組合などの場合は「国民年金第3号被保険者関係届」の届出が必要となります。

  • 「健康保険被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」…健康保険の加入先が全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合
  • 「国民年金第3号被保険者関係届」…健康保険の加入先が上記以外の場合

「国民年金第3号被保険者」とは

「国民年金第3号被保険者」とは厚生年金や共済組合に加入している「第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の年収が130万円未満の配偶者です。「第3号被保険者」の国民年金保険料は、「第3号被保険者」の配偶者である「第2号被保険者」が加入している厚生年金や共済組合が負担しており、「第3号被保険者」が納める必要はありません。

「国民年金の被保険者の種類」

「国民年金の被保険者の種類」には第1号被保険者・第2号被保険者・第3号被保険者の3種類があります。

  1. 第1号被保険者…自営業者や20歳未満、60歳以上などの「第2号被保険者」「第3号被保険者」に該当しない人
  2. 第2号被保険者…厚生年金の適用を受けている企業に勤務している人(65歳以上で老齢年金を受ける人を除く)
  3. 第3号被保険者…20歳以上60歳未満「第2号被保険者の配偶者」(年間収入が130万円以上により健康保険の扶養となれない人は第3号被保険者とはなれませんので第1号被保険者)

「第3号被保険者」の要件(健康保険の被扶養者の要件と同じ)

「第3号被保険者」と認定されるには健康保険の被扶養者の要件を準用しますので、「続柄と同居の有無要件」と「収入要件」の2つの要件を満たす必要があります。

続柄で分けた場合は次の①〜③を全て満たしている必要があります。

①「続柄要件」配偶者、直系尊属
子、孫、兄弟姉妹
配偶者、直系尊属
子、孫、兄弟姉妹
「左記以外の3親等以内の親族」
もしくは
「内縁関係の父母、子」
②「同居要件」同居別居でも可同居
③-1「被扶養者の年間収入」130万未満130万未満130万未満
③-2「被保険者の収入・仕送り関係」被保険者の収入の
半分未満
被保険者からの
仕送り額未満
被保険者の収入の
半分未満
「第3号被保険者」の要件

続柄と同居の有無の要件

  1. 「配偶者、直系尊属、子、孫、兄弟姉妹」(同居、別居どちらでも可)
  2. 「上記以外の3親等以内の親族」もしくは「内縁関係の父母、子」(同居のみ)

収入要件(被扶養者の年収+被保険者の収入・仕送りとの関係)

  1. 年間収入が130万円未満
    (60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害を有する者である場合:年間収入が180万円未満)
  2. 同居の場合は被保険者の収入の半分未満、別居の場合は被保険者からの仕送り額未満

「国民年金第3号被保険者関係届」の提出先

「国民年金第3号被保険者関係届」の提出先は郵送の場合は事務センターとなっています。持込で持参する場合は事業所の所在地を管轄している年金事務所へ提出となります。

「国民年金第3号被保険者関係届」の提出期限

「被扶養者(異動)届」の提出期限は事実発生から5日以内です。

「国民年金第3号被保険者関係届」の添付書類

「国民年金第3号被保険者関係届」の添付書類は次のとおりです。

  1. 続柄確認のための書類(必須)
  2. 収入要件確認のための書類(必須)
  3. 仕送りの事実・仕送り額の確認のための書類(仕送りの場合のみ)
  4. 内縁関係の確認のための書類(内縁関係の父母、子を第3号被保険者にしたい場合のみ)

続柄確認のための書類

  1. 被扶養者の戸籍謄本または戸籍抄本(被保険者との続柄がわかるもの)
  2. 住民票の写し(コピー不可・個人番号の記載のないもの)※
  • 2 | は被保険者と扶養認定を受ける方が同居していて、被保険者が世帯主である場合に限る

次のいずれにも該当するときは、上記の添付書類は不要です。

  1. 被保険者と扶養認定を受ける方「双方のマイナンバーを届書に記載」
  2. 上記の書類によって扶養認定を受ける方の続柄が届書の記載と相違ないことを確認した旨を「事業主が届書に記載」

収入要件確認のための書類

「第3号被保険者」の収入要件は、原則「年間収入が130万円未満」を満たす必要があります。

収入要件の該当ケース必要添付書類
退職したことにより収入要件を満たす場合「退職証明書」または「雇用保険被保険者離職票のコピー」
雇用保険失業給付受給中の場合または
雇用保険失業給付の受給終了で収入要件を満たす場合
「雇用保険受給資格者証のコピー」
年金受給中の場合現在の年金受給額がわかる「年金額の改定通知書等のコピー」
自営(農業等含む)で収入・不動産収入等がある場合「直近の確定申告書のコピー」
上記以外に収入がある場合「上記に応じた書類」+「課税(非課税)証明書」
上記以外「課税(非課税)証明書」
  • 障害年金、遺族年金、傷病手当金、出産手当金、失業給付等の非課税対象となる収入がある場合…別途「受取金額のわかる通知書等のコピー」が必要
  • 所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている者で事業主の証明がある場合…添付書類は不要 ※
  • 配偶者に関して、被保険者の税法上の合計所得金額が 1,000 万円を超える場合は、所得税法の規定による控除対象配偶者とはならないので、収入確認の証明書類が必要となります。

仕送りの事実・仕送り額の確認のための書類(仕送りの場合のみ)

仕送りの事実・仕送り額の確認のための書類は被保険者と別居している被扶養者のみ必要となり、送金者名、受取人名およびその金額が確認できる次のような書類の添付が必要です。

  • 振込の場合「預金通帳等の写し(通帳の名義および振込日と金額の頁)」「振込明細書」等
  • 送金の場合「現金書留の控え(写し)」

内縁関係の確認のための書類(内縁関係の父母、子が第3号被保険者に該当する場合のみ)

内縁関係の確認のための書類は内縁関係の父母、子が第3号被保険者に該当する場合のみ必要となります。

  • 「内縁関係にある両人の戸籍謄(抄)本」
  • 「被保険者の世帯全員の住民票(コピー不可・個人番号の記載がないもの)」等

「国民年金第3号被保険者関係届」の記入例

「国民年金第3号被保険者関係届」の記入例

「国民年金第3号被保険者関係届」の書き方

「国民年金第3号被保険者関係届」の書き方は次のとおりです。

  1. 届出年月日と提出者情報を記入
  2. 配偶者(第2号被保険者)情報を記入
  3. 第3号被保険者の基本情報を記入
  4. 該当・非該当の箇所を記入(該当に◯)
  5. 医療保険者に確認が必要な場合は医療保険者記入欄に記入してもらう(協会けんぽの場合は不要)

届出年月日と提出者情報を記入

  • 届出年月日を記入
  • 事業所所在地…事業所の所在地を記入
  • 事業所名称…事業所の名称を記入
  • 事業主氏名…事業主氏名を記入
  • 電話番号…事業所の電話番号を記入
  • 事業主等受付年月日…事業主等が被保険者から届出を受け付けた年月日を記入

配偶者(第2号被保険者)情報を記入

  • 被扶養者の配偶者(事業主に雇用されている第2号被保険者)の氏名、生年月日、性別、個人番号、住所を記入

第3号被保険者の基本情報を記入

  • 第3号被保険者になる被扶養者の事業主への届出年月日、氏名、生年月日、性別、個人情報、住所、電話番号を記入

該当・非該当の箇所を記入(該当に◯)

  • 第3号被保険者の「該当」に◯をして、第3号被保険者になった年月日、理由、配偶者の加入制度を記入
  • 配偶者の加入制度は一般企業にお勤めの方は「1.厚生年金保険・健康保険」を選択します。

医療保険者に確認が必要な場合は医療保険者記入欄に記入してもらう(協会けんぽの場合は不要)

  • 事業主に代わって健康保険組合などの医療保険者が被扶養者であることの確認をする場合は健康保険組合又は共済組合に確認を受けてもらい認定年月日、医療保険者の所在地、名称、代表者等氏名、電話番号を記入
    (第3号被保険者が加入する医療保険制度が「健康保険組合又は共済組合」の場合)

「国民年金第3号被保険者関係届」の非該当の場合の記入例

「国民年金第3号被保険者関係届」の非該当の場合の記入例

「国民年金第3号被保険者関係届」の非該当の場合の書き方

「国民年金第3号被保険者関係届」の非該当の場合の書き方は次のとおりです。

  1. 届出年月日と提出者情報を記入
  2. 配偶者(第2号被保険者)情報を記入
  3. 第3号被保険者の基本情報を記入
  4. 該当・非該当の箇所を記入(非該当に◯)
  5. 医療保険者に確認が必要な場合は医療保険者記入欄に記入してもらう(協会けんぽの場合は不要)

届出年月日と提出者情報を記入

  • 届出年月日を記入
  • 事業所所在地…事業所の所在地を記入
  • 事業所名称…事業所の名称を記入
  • 事業主氏名…事業主氏名を記入
  • 電話番号…事業所の電話番号を記入
  • 事業主等受付年月日…事業主等が被保険者から届出を受け付けた年月日を記入

配偶者(第2号被保険者)情報を記入

  • 被扶養者の配偶者(事業主に雇用されている第2号被保険者)の氏名、生年月日、性別、個人番号、住所を記入

第3号被保険者の基本情報を記入

  • 第3号被保険者になる被扶養者の事業主への届出年月日、氏名、生年月日、性別、個人情報、住所、電話番号を記入

該当・非該当の箇所を記入(非該当に◯)

  • 第3号被保険者の「非該当」に◯をして、第3号被保険者でなくなった年月日、理由を記入

医療保険者に確認が必要な場合は医療保険者記入欄の記入は非該当の届出の場合は不要

  • 非該当の届出の場合は健康保険組合等の記入は不要。
  • ただし届出について事業主から委任を受けている場合は記入

「国民年金第3号被保険者関係届」はどこでもらう?最新様式のダウンロード方法

「国民年金第3号被保険者関係届」の最新様式は日本年金機構ホームページからダウンロードすることができます。

「国民年金第3号被保険者関係届」のe-Gov電子申請のやり方

「国民年金第3号被保険者関係届」のe-Govによる電子申請の方法を簡単に解説します。

e-Govの手続き検索の「手続き名称から探す」で「国民年金第3号被保険者関係届」と検索

e-Govの手続き検索をクリックすると「手続き名称から探す」という部分がありますので、「国民年金第3号被保険者関係届」と検索してください。

手続検索結果一覧で「国民年金第3号被保険者関係届(2020年12月以降手続き)」を選択

手続検索結果一覧で「国民年金第3号被保険者関係届(2020年12月以降手続き)」を選択してください。

また、社会保険の電子申請のやり方、全体像に関しては別の記事で解説しているので参考にしてください。

あわせて読みたい
社会保険の電子申請のやり方を解説「gBizID・e-Gov・届出作成プログラム」流れ・アカウント取得・電子申... 社会保険の届出に関して、大企業に義務化され、注目されている電子申請。 大企業以外でも、紙での申請よりも、手軽で早く出来るので電子申請は非常に便利です。 ただ、...

まとめ:「国民年金第3号被保険者関係届」の書き方・記入例|どこでもらう・提出先・添付書類・提出期限・様式のダウンロード・e-Gov電子申請のやり方を紹介

今回の記事は「国民年金第3号被保険者関係届」の書き方・記入例を解説しました。

国民年金第3号被保険者とは第2号被保険者の20歳以上60歳未満の配偶者のことを指して、婚姻、離婚、収入などの変化によって国民年金第3号被保険者に該当・非該当となります。

国民年金第3号被保険者と認定されるためには続柄だけではなく、同居の有無、収入などの要件がありますので必ず確認しておきましょう。

人事労務は社会保険労務士に無料相談

  • 従業員が増えてきて「人事労務の届出書類や手続きが増えてきた
  • 法改正は毎年あるのに「就業規則変更を数年していない
  • もっと「助成金制度提案」が欲しい
  • 管理職人事部に「労働基準法や社会保険の研修」をしてもらいたい

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次